〈 私からのメッセージ 〉
1995年春から千葉市新生児・妊産婦訪問指導員になったのがきっかけで「母乳」と出合い、翌年、母乳相談室(うのとろ助産所)を自宅に開設しました。
「ママの思いを大切に、その人らしい育児ができるようにお手伝い」がいつの頃からか私のモットーになりました。
私は、「完全母乳」にこだわっていません。大切なのは、ママがリラックスして赤ちゃんに接することができて、子育てが楽しいと感じられることだと思っています。
近年、ネット上では、いろいろな人がいろいろなことを言い、さまざまな情報があふれています。そういう時代だからこそ、母乳育児とミルク育児のそれぞれの特徴を知って、自分の性格やライフスタイル、育児観に合っていると感じるやり方で、情報に振り回されずに、無理しない自分らしい子育てのスタートを心がけることが大切なのではないかと考えます。
特に初めての出産の場合は、母乳のこと赤ちゃんの世話など、なにからなにまでわからないことばかりなのは、いつの時代も、どこの国でも当たり前のことなのです。
今、大変と感じていること、わからないこと、不安なことなどなど、こんなこと話したらどう思われるだろうなんて気にしないで、なんでも話してください。少しずつ気持ちが楽になっていきます。
ミルクを少しずつ足しながらでもいいのです。ゆったりマイペースでやっていきましょう。
だんだん子育てに慣れ、ふだんの生活のペースがもどってくると、気持ちにゆとりが出てきて母乳分泌も良くなってきます。そう、母乳育児は がんばらなくても自然にあとからついてくるもの なのです。
助産師 鵜瀞 恵